既に報じられている通り、先般、再婚禁止期間の短縮等を行う民法の改正法が成立しました。その改正法が、本日、6月7日に公布・施行されています。

また、改正法の施行にあわせて、6月7日から、戸籍事務において、前婚の解消又は取消しの日から起算して100日を経過していない女性を当事者とする婚姻の届出の取扱いが開始されています。

これらについて、以下、後掲の法務省ホームページをもとに簡単にご紹介します。

なお、詳細につきましては、後掲参考サイトをご覧になるか、市区町村の戸籍窓口又は法務局・地方法務局の戸籍課にお問い合わせください。

民法の一部を改正する法律(再婚禁止期間の短縮等)について

改正の概要

今回の改正は、ご案内の通り、再婚禁止期間の短縮等を行うものです。

具体的には、この改正により

1 女性に係る再婚禁止期間が前婚の解消又は取消しの日から起算して100日となりました。

2 女性が前婚の解消若しくは取消しの時に懐胎(妊娠)していなかった場合又は女性が前婚の解消若しくは取消しの後に出産した場合には再婚禁止期間の規定を適用しないこととなりました。

改正後の該当条文

改正後の該当条文(民法733条、746条)は以下のとおりです(下線部が改正箇所)。

(再婚禁止期間)
第七百三十三条 女は、前婚の解消又は取消しの日から起算して百日を経過した後でなければ、再婚をすることができない。
 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
 女が前婚の解消又は取消しの時に懐胎していなかった場合
 女が前婚の解消又は取消しの後に出産した場合

(再婚禁止期間内にした婚姻の取消し)
第七百四十六条 第七百三十三条の規定に違反した婚姻は、前婚の解消若しくは取消しの日から起算して百日を経過し、又は女が再婚後に出産したときは、その取消しを請求することができない。

※なお、改正法附則2項には、見直し条項(「政府は、この法律の施行後三年を目途として、この法律による改正後の規定の施行の状況等を勘案し、再婚禁止に係る制度の在り方について検討を加えるものとする」)が規定されています。

民法の一部を改正する法律(再婚禁止期間の短縮等)の施行に伴う戸籍事務の取扱いについて

この改正に伴い,戸籍事務において、前婚の解消又は取消しの日から起算して100日を経過していない女性を当事者とする婚姻の届出の取扱いが定められ、平成28年6月7日から取扱いが開始されています。

取扱いの概要

取扱いの概要は以下の通りです。具体的な手続きに関しては、市区町村又は法務局・地方法務局等にご確認ください。

  1. 前婚の解消又は取消しの日から起算して100日を経過していない女性を当事者とする婚姻の届出について、「民法第733条第2項に該当する旨の証明書」が添付され、「女性が前婚の解消又は取消しの時に懐胎していなかった場合」又は「女性が前婚の解消又は取消しの後に出産した場合」に該当すると認められた場合には、その他の婚姻要件を具備している限り、その届出は受理され、婚姻することが可能となります。
  2. 届出が受理されると,妻の身分事項欄には婚姻事項とともに「民法第733条第2項」による婚姻である旨が記載されることになります。
  3. 「民法第733条第2項に該当する旨の証明書」が添付されていない場合には,婚姻の届出は受理されません。ただし,これまで証明書がなくても再婚禁止期間内にされた婚姻の届出について受理されていた類型(前婚の夫と再婚する場合など)については,今後も証明書がなくても婚姻の届出は受理されます。
  4. 「民法第733条第2項に該当する旨の証明書」とは、再婚をしようとしている本人である女性を特定する事項のほか,(1)本人が前婚の解消又は取消しの日であると申し出た日より後に懐胎していること,(2)同日以後の一定の時期において懐胎していないこと,(3)同日以後に出産したことのいずれかについて、診断を行った医師が記載した書面をいいます(様式が定められています)。

「民法第733条第2項に該当する旨の証明書」について

医師の診察を受ける際に、「前婚の解消又は取消日」(離婚日など)について誤って別の日を医師に申告した場合、「民法第733条第2項に該当する旨の証明書」を医師に作成してもらったとしても、再婚禁止期間内の再婚が認められない場合がありますので、医師の診察を受ける前に、市区町村又は法務局・地方法務局等にご相談されることをおすすめします。

参考サイト

  • 「官報(平成28年6月7日・号外第126号)」(独立行政法人国立印刷局インターネット版官報サイトhttps://kanpou.npb.go.jp/20160607_old/20160607g00126/20160607g001260007f.html)
  • 「民法の一部を改正する法律(再婚禁止期間の短縮等)について」(法務省ホームページ:http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00191.html)※新旧対照条文あり。
  • 「民法の一部を改正する法律(再婚禁止期間の短縮等)の施行に伴う戸籍事務の取扱いについて」(同上:http://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00059.html)
  • 「前姻の解消又は取消しの日から起算して100日を経過していない女性を当事者とする婚姻の届出の取扱いについて」、平成28年6月7日付け、法務省民一第584号、http://www.jaog.or.jp/news/img-613161645.pdf、公益社団法人日本産科婦人科学会ウェブサイト
  • ”会員へのお知らせ(平成28年5月27日)”、http://www.jsog.or.jp/news/html/announce_20160527.html、公益社団法人日本産科婦人科学会ウェブサイト