いよいよ、明日6月1日から、建設業許可等に係る主な改正法令が施行されます。

今回の改正等の内容について、国土交通省作成の資料(「建設業許可等に係る改正事項について」(国土交通省ホームページ))により、整理しておきたいと思います。

Ⅰ 解体工事業が新設されます(平成28年6月1日施行)

解体工事を施行する場合は、解体工事業の許可が必要となります

施行日以降、従来、とび・土工工事業で行っていた工作物解体工事を施工する場合は、解体工事業の許可が必要となります。
解体工事業の技術者要件は以下のとおりです。

●特定建設業の営業所専任技術者(監理技術者)要件
・1級土木施工管理技士※1
・1級建築施工管理技士※1
・技術士(建設部門又は総合技術監理部門(建設)) ※2
・主任技術者としての要件を満たす者のうち、元請として4,500万円以上の解体工事に関し2年以上の指導監督的な実務経験を有する者

●一般建設業の営業所専任技術者(主任技術者)要件
・監理技術者の資格のいずれか
・2級土木施工管理技士(土木) ※1
・2級建築施工管理技士(建築又は躯体) ※1
・とび技能士(1級)
・とび技能士(2級)合格後、解体工事に関し3年以上の実務経験を有する者
・登録技術試験(種目:解体工事) ※3
・大卒(指定学科※4)3年以上、高卒(指定学科※4)5年以上、その他10年以上の実務経験
・土木工事業及び解体工事業に係る建設工事に関し12年以上の実務の経験を有する者のうち、解体工事業に係る建設工事に関し8年を超える実務の経験を有する者
・建築工事業及び解体工事業に係る建設工事に関し12年以上の実務の経験を有する者のうち、解体工事業に係る建設工事に関し8年を超える実務の経験を有する者
・とび・土工工事業及び解体工事業に係る建設工事に関し12年以上の実務の経験を有する者のうち、解体工事業に係る建設工事に関し8年を超える実務の経験を有する者

※1 平成27年度までの合格者に対しては、解体工事に関する実務経験1年以上又は登録解体工事講習の受講が必要。
※2 当面の間、解体工事に関する実務経験1年以上又は登録解体工事講習の受講が必要。
※3 平成28年6月1日より登録試験の申請を開始し、登録後順次、官報公告。
※4 解体工事業の指定学科は、土木工学又は建築学に関する学科
※5 ※1及び※2に記載の登録解体工事講習は、平成28年6月1日より登録講習の申請を開始し、登録後順次、官報公告。

解体工事業の新設に伴い、解体工事業に係る経営事項審査が新設されます

施行日以降に経営事項審査を受審する場合は、新たな業種区分に基づき評価されます。(経過措置あり)

解体工事業の新設に伴う経過措置について

施行日時点でとび・土工工事業の許可を受けて解体工事業を営んでいる建設業者は、平成31年5月31日までの間は、解体工事業の許可を受けずに解体工事を施工することが可能です。

施行日前のとび・土工工事業に係る経営業務管理責任者としての経験は、解体工事業に係る経営業務管理責任者の経験とみなされます。また、経管者に準ずる地位における経験も同様です。

施行日時点でとび・土工工事業の技術者に該当する者は、平成33年3月31日までの間は、解体工事業の技術者とみなされます。

④ 経営事項審査においても、平成31年5月31日までの間は、従来のとび・土工工事業と変わらない評価による点数も算出します(完成工事高・技術職員数)。また、平成33年3月31日までの間は、上記③に該当する者も解体工事業の技術職員として評価されます。

Ⅱ 経営業務管理責任者の要件が緩和されます(平成28年6月1日施行)

役員の範囲が拡大されます

役員の範囲に、業務を執行する社員、取締役、執行役等のほか、これらに準ずる地位にあり、許可を受けようとする建設業の経営業務の執行に関し、取締役会の決議を経て取締役会又は代表取締役から具体的な権限委譲を受けた執行役員等も追加されます。

確認書類が簡素化されます

職務経験を確認するための書類を、請負契約の締結等経営業務に関する決裁書等に代えて、取締役会の議事録や人事発令書等とします。

Ⅲ 金額要件が一部緩和されます(平成28年6月1日施行)

特定建設業の許可や監理技術者の配置、民間工事における施工体制台帳の作成を要する下請契約の金額が引き上げられます

これまで建築一式工事以外の場合は3,000万円だった要件が4,000万円に、建築一式工事の場合は4,500万円だった要件が6,000万円に引き上げられます。

専任の現場配置技術者が必要な建設工事の請負代金額が引き上げられます

これまで建築一式工事以外の場合は2,500万円だった要件が3,500万円に、建築一式工事の場合は5,000万円だった要件が7,000万円に引き上げられます。

Ⅳ 監理技術者資格者証と監理技術者講習修了証が統合されます(平成28年6月1日施行)

これまで別々に発行されていた資格者証と講習修了証が統合され、資格者証の裏面に講習修了履歴が掲載されることとなります

Ⅴ 専門学校卒業者の位置づけが明確化されます(平成28年4月1日施行)

実務経験者の対象範囲に、高度専門士が大学卒業相当、専門士が短期大学卒業相当、それ以外の専門学校修了者が高校卒業相当として位置づけられます

※高度専門士は専修学校の専門課程の修了者に対する専門士及び高度専門士の称号の付与に関する規定(平成6年文部省告示第84号)第三条、専門士は同告示第二条に規定のものを指します。

Ⅵ 技術者資格が追加されます(平成28年6月1日施行)

「登録基礎ぐい工事試験」がとび・土工工事業に係る一般建設業の営業所専任技術者(主任技術者)の資格に追加されます

※平成28年6月1日より登録試験の申請を開始し、登録後順次、官報公告

Ⅶ 申請様式等に法人番号欄が追加されます(平成28年11月1日施行)

建設業許可申請書、変更届出書、経営事項審査申請書に法人番号(※)記載欄が追加されます

※行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律 (平成25年法律第27号)同法第39条第1項又は第2項に基づき、平成28年1月1日より国税庁長官から指定・通知される番号をいいます。

 

参考リンク