3月2日付けで、建設業許可基準における経営業務管理責任者要件の改正に関する意見公募手続きにかかる改正案の公示がされています(意見・情報受付締め切り日:3月31日)。
(参考)後掲改正案概要(電子政府の総合窓口(e-gov):http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155160304&Mode=0)

追記1:平成28年5月17日付けで上記パブコメの結果が公示されています(原案から変更はありません)。改正後のガイドライン等はこちらをご覧下さい(国土交通省ホームページ)。

追記2:平成28年5月17日付けで、「役員」の範囲及び確認書類に関する改正内容及び留意事項について通知した「建設業許可基準における経営業務管理責任者要件の改正について(通知)」(平成28年5月17日国土建第96号)(国土交通省ホームページ)が出されています。

経営業務の管理責任者経験を有する者の配置が義務づけられる法人の「役員」に関する従来の取扱い

まず、今回の主要な改正点である、経営業者管理責任者としての経験を有する者の配置が建設業の許可基準によって義務づけられている「役員」の解釈について、従来の取扱いを整理しておきます。

建設業法7条1号は、許可の基準の一つとして、許可を受けようとする者が法人である場合においてはその役員 (業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者)のうち常勤であるも のの1人が、個人である場合においてはその者又はその支配人のうち1人が、5年以上 の経営業務の管理責任者としての経験を有するか、又は国土交通大臣がこれらの者と同等以上の能力を有する者と認定した者であることを求めています。

そして、この「役員 (業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者)」に関しては、従来、「国土交通大臣に係る建設業許可の基準及び標準処理期間について(平成13年国総 建第99号)」及び「建設業許可事務ガイドライン(平成13年国総建第97号)」において、いわゆる執行役員(会社法上の機関である「執行役」とは異なります。)は含まないとされてきました。

 

今回の改正内容

今回、「規制改革実施計画」(平成27年6月30日閣議決定)等を受けて、以上の従来の解釈等が変更されることとなりました。

 

この点を含め、今回の具体的なガイドライン等の改正案の内容は以下のとおりです。

①経営業務の管理責任者としての経験を有する者の配置が求められる「役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者)」(のうち「これらに準ずる者」)に、いわゆる執行役員等を含めること

②経営業務の管理責任者経験と同等以上の能力を有することを示すために事業者が提出する書類の簡素化

 

このうち、特に①については、上述の通り、従来、執行役員は「役員」には含まれないとされており、経営業務管理責任者要件の対象外でした。それが、今回の改正によって、執行役員等についても一定の条件のもとで経営業務の管理責任者要件の対象となることになり、執行役員を置いている企業にとっては大きな変更となります。

 

また、②について、経営業務の管理責任者としての経験を有する者と同等以上の能力を有する者(建設業法7条第1号ロ)として申請をするに際しては、業務執行実績を確認するための書類として、過去5年間における請負契約の締結その他の法人の経営業務に関する決裁書その他これに準ずる書類 の提出を求めるなど、手続きが非常に煩雑でした。今回この点について提出書類を簡素化するものです。

 

詳しくは、上記のリンク先該当ページをご覧になるか、当事務所までお気軽にお問い合わせください。

 

(参考)改正案概要(電子政府の総合窓口(e-gov)該当ページ(http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155160304&Mode=0)から引用)

国 土 交 通 省
土地・建設産業局
平 成 2 8 年 3 月

建設業許可基準における経営業務管理責任者要件の改正について

1.改正の背景

建設業法(昭和24年法律第100号)は、軽微な建設工事のみを請け負うことを営業 とする者を除き、建設業を営もうとする者は建設業の許可を受けなければならないこ ととする許可制度を設けている。同法第7条には許可の基準が定められており、この うち第1号において、許可を受けようとする者が法人である場合においてはその役員 (業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者)のうち常勤であるも のの1人が、個人である場合においてはその者又はその支配人のうち1人が5年以上 の経営業務の管理責任者経験等を有することが求められている。また、この経営業務 管理責任者経験を有する者と同等以上の能力を有する者について、告示(建設業法第 七条第一号イに掲げる者と同等以上の能力を有する者を定める件(昭和47年建設省告 示第351号))において定められている。

他方、この経営業務管理責任者要件については、平成27年6月30日に閣議決定され た「規制改革実施計画」において、
・経営業務管理責任者としての経験を有する者の配置が求められる「役員(業務を 執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者)」に、業務の執行権限を 明確に委譲されている等、一定の要件を満たす者(一定の要件を満たすいわゆる 執行役員等を想定)も含めることとすること
・経営業務の管理責任者経験と同等以上の能力を有することを示すために事業者が 提出する書類は、必要最小限のものとすること
について措置することとされているところ、所要の改正を行うこととする。

2.改正の概要

○ 国土交通大臣に係る建設業許可の基準及び標準処理期間について(平成13年国総 建第99号)及び建設業許可事務ガイドライン(平成13年国総建第97号)の改正

・建設業法における許可要件のうち、経営業務管理責任者としての経験を有する者 の配置が求められる「役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに 準ずる者)」に、許可を受けようとする建設業の経営業務の執行に関し、取締役 会の決議を経て取締役会又は代表取締役から具体的な権限委譲を受けた執行役員 等を追加するとともに、当該者の地位を確認するための書類等を規定する等の所 要の整備を行う。
・経営業務の管理責任者経験と同等以上の能力を有することを示すために事業者が 提出する書類のうち、執行役員等として建設業の経営業務を総合的に管理した経 験及び建設業に関する補佐経験を確認するための書類については、過去行った請 負契約の締結等経営業務に関する決裁書等に代えて、取締役会の議事録や人事発令書等で足りることとする。

3.今後のスケジュール(予定)
施行 平成28年4月上旬