業種区分「解体工事」の新設

既にご案内のとおり、改正建設業法の施行に伴い、平成28年6月1日以降、建設業許可の業種区分「解体工事」が新設されます。

これにより、解体工事業を営む者は、原則として、同日から解体工事業の許可が必要となります。

そこで注意したいのが、従来、改正前のとび・土工工事業の許可で解体工事業を営んできた建設業者の許可の取扱いです。

解体工事業の許可

まず、改正法施行の際、すでにとび・土工工事業の許可で解体工事業を営んでいる建設業者については経過措置が設けられており、施行日から3年間は、引き続きとび・土工工事業の許可を有している限り、解体工事業の許可を受けなくても、引き続き解体工事業を営むことができます(改正法附則3条1項)。

したがって、従前の許可を受けて解体工事業を営む方は、原則として遅くとも施行日から3年(平成31年5月31日)を経過するまでに、新たに解体工事業の許可を取得する必要があることになります。

解体工事業の技術者要件

他方、解体工事業の技術者については、先日お伝えした、昨年12月の建設業法施行規則の改正で、新たに要件が定められています。 これによると、従来、とび・土工工事業の技術者として認められていた技術者も、今後解体工事業の技術者として認められなくなる可能性があります(下記比較表参照)。

もっとも、この点についても、平成33年3月31日までの間は、「大臣が認定した者」(建設業法7条2号ハ)にかかる既存のとび・土工工事業の技術者を、解体工事に係る一般建設業の営業所専任技術者(主任技術者)として認めることが経過措置として定められています(改正規則附則4条)。

なお、一部の資格に関する既存の資格者については、解体工事の技術者として認められるには、登録講習の受講又は解体工事に関する実務経験が必要となることが定められています(改正規則附則2、3条)。

技術者要件の比較

解体工事業(一般建設業)に関する技術者要件(「大臣が認定した者」(建設業法7条2号ハ、施行規則7条の3第2号)のうち、試験合格及び免許に関するもの)の改正前後の比較表

改正前(とび・土工工事業) 改正後(解体工事業(新設))
建設機械施行技士、1級土木施工管理技士、2級土木施工管理技士(土木・薬液注入)、1級建築施行管理技士、2級建築施行管理技士(躯体) 1級土木施工管理技士、2級土木施工管理技士(土木)、1級建築施行管理技士、2級建築施行管理技士(建築、躯体)*
技術士(建設部門、農業部門(農業土木)、森林部門(森林土木)、水産部門(水産土木)、総合技術監理部門(建設部門、農業土木、森林土木、水産土木) 技術士(建設部門、総合技術監理部門(建設))*
とび技能士(1級、2級)、型枠施工技能士(1級、2級)、コンクリート圧送施工技能士(1級、2級)、ウェルポイント施工技能士(1級、2級) とび技能士(1級、2級**)
 地すべり防止工事士  –
 – 解体工事施工技士

*土木施工管理技士、建築施工管理技士、技術士における既存資格者については、解体工事の実務経験や関連講習の受講が必要になります。

**とび技能士(2級)については、合格後、解体工事に関し3年以上の実務経験が必要です。

経営業務の管理責任者の要件

施行日前におけるとび・土工工事業に関する経営業務の管理責任者としての経験は、解体工事業に関する経営業務の管理責任者としての経験とみなすとされています(改正法附則3条5項)。

早めの対応を

いずれにせよ、経過措置期間後は、引き続き解体工事業を営むには、新たな解体工事業の許可、技術者要件を満たす技術者等が必要になりますので、どのような対応が必要なのかを確認した上で、早めの対応が必要になります。

詳しい内容、対応等につきましては、当事務所までお気軽にお尋ねください。